犬の外耳炎〜原因、症状、治療と対策を解説〜
2026-07-13
愛犬がしきりに耳をかゆがったり、頭を振ったりしていませんか?
その仕草は、犬に多い耳の病気「外耳炎」のサインかもしれません。犬の外耳炎は一度かかると再発しやすく、悪化すると「中耳炎」に進行することもある厄介な病気です。
今回は、犬の外耳炎について、それぞれの原因や症状の見分け方、動物病院での治療法や対策までを詳しく解説します。
目次 (犬の外耳炎)
1.原因
2.症状
3.治療
4.対策
1.原因
犬の外耳炎の主な原因は、耳の構造と様々な要因が組み合わさって起こります。犬の耳道はL字型で通気性が悪く、湿気がこもりやすいため、細菌や真菌(カビの一種)が繁殖しやすい環境です。これが外耳炎の直接的な引き金となります。
その他にも、以下のような原因が考えられます。
- 耳の構造:ダックスフンドのような垂れ耳の犬種や、トイプードル、シーズーのように耳の中に毛が多い犬種は、特に湿気がこもりやすく外耳炎になりやすい傾向があります。
- 寄生虫:ミミヒゼンダニ(耳ダニ)の寄生が原因で、激しいかゆみと共に外耳炎を引き起こします。
- アレルギー:アトピー性皮膚炎や食物アレルギーなど、アレルギー反応の一部として耳に炎症が起こることがあります。
- 異物や腫瘍:耳の中に草の種などの異物が入ったり、腫瘍(ポリープなど)ができたりすることも原因となります。
- 不適切なケア:間違った耳掃除で耳道を傷つけてしまうことも、炎症の原因になりえます。
2.症状
犬が外耳炎になると、様々な症状を示します。
愛犬に以下のようなサインが見られたら、外耳炎を疑いましょう。特徴的な症状を見逃さないことが早期発見につながります。
- 耳を頻繁にかく、後ろ足で引っかく
- 頭をブルブルと振る、首をかしげる
- 床や家具に耳をこすりつける
- 耳から異臭がする(酸っぱい、甘酸っぱいなど)
- 耳垢の量が増える(黒、茶色、黄色など)
- 耳の入り口や内側が赤く腫れる
- 耳を触られるのを嫌がる、触ると痛がる
これらの症状は愛犬にとって大きなストレスとなります。外耳炎のサインに気づいたら、早めに動物病院を受診しましょう。
3.治療
犬の外耳炎の治療は、まず原因を特定することから始まります。動物病院では耳垢を採取して顕微鏡で検査し、原因が細菌・真菌・耳ダニのいずれかなのかを突き止め、原因に応じた治療を行います。
主な治療法
- 耳の洗浄:まず、動物病院で専用の洗浄液を使って耳の中をきれいに洗浄し、耳垢や汚れを取り除きます。
- 点耳薬:原因に合わせた点耳薬が処方されます。細菌が原因なら抗生剤、真菌(マラセチアなど)が原因なら抗真菌薬を使用します。
- 駆虫薬:耳ダニが原因の場合は、駆虫薬(点下タイプなど)を投与してダニを駆除します。
- 内服薬:炎症やかゆみがひどい場合には、抗炎症薬や抗生物質などの内服薬が併用されることもあります。
4.対策
犬の外耳炎を予防・対策するためには、日頃からのケアと観察が非常に重要です。
以下のポイントを心がけ、愛犬の耳を健康に保ちましょう。
①耳を清潔に保つ
定期的に耳の状態をチェックし、汚れていればイヤーローションなどで優しく拭き取ります。ただし、やりすぎは禁物です。また、綿棒を奥まで入れるのは耳を傷つける危険があるため避けましょう。
②シャンプー時の注意
シャンプーの際に耳に水が入らないよう注意し、もし入ってしまった場合は、しっかりと乾かしてください。
③耳の通気性を保つ
耳の中に毛が多く生える犬種は、動物病院やトリミングサロンで定期的に耳毛の処理をしてもらい、通気性を良く保つことが大切です。
④日頃の観察
「耳をかゆがっていないか」「変な臭いはしないか」など、日常的に愛犬の耳をチェックする習慣をつけ、変化があればすぐに気づけるようにしましょう。
犬の外耳炎は、多くの犬が経験する可能性のある身近な病気です。しかし、放置すれば強い痛みや不快感で愛犬を苦しめ、生活の質(QOL)を大きく下げてしまいます。
大切なのは、「重症化させない」こと。そのためには、飼い主さんが日頃から愛犬の耳を気にかけて観察し、異常のサインを早期に発見することが何よりも重要です。
「いつもと違うな?」と感じたら自己判断せず、すぐに動物病院を受診してください。早期の対策と適切な治療で、愛犬を耳のトラブルから守ってあげましょう。