犬の涙やけ、原因はアレルギー?フード? 〜今日からできる改善・対策法を解説〜

2026-06-19

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われわれ人間と同じように、犬もアレルギーを発症することをご存知でしょうか?

「なんか最近、愛犬の目の下が赤くなってきたような…」と、気になっている飼い主さんも多いと思います。

これは、「涙やけ」と呼ばれる犬特有の症状です。


そこでこのような疑問をお持ちの方もいるでしょう。


結論から言うと、涙やけそのものは病気ではありません。

しかし、愛犬の可愛い顔に涙やけがあると気になりますし、その裏には病気やアレルギーなどが隠れている可能性もあります。

今回は、犬の涙やけについて、考えられる原因から具体的な対策、ご家庭でできる予防法、そして涙やけケアにおすすめの商品まで、網羅的に解説します。




目次 (犬の涙やけ)

1.涙やけとは?

2.原因

3.対策

4.家庭でできる4つの予防策

5.それでも涙やけが治らない時には病院へ

6.アレルギーは、原因別にフードを慎重に選ぶことが大切!




1.涙やけとは?

犬の「涙やけ」は、目の下の被毛が涙の影響で赤茶色に変色してしまう症状を指します。

その名の通り「涙」が原因で、目から溢れた涙に含まれる成分が酸化したり、濡れた被毛で細菌が繁殖したりすることで、目の下がまるでクマのように変色してしまうのです。

本来、犬の目も人間と同じように涙の膜で覆われ、乾燥やゴミから瞳を守っています。

そして、作られた涙は「鼻涙管(びるいかん)」という管を通って鼻の方へ排出される仕組みです。

しかし、何らかの理由で鼻涙管が詰まったり、涙の分泌量が過剰になったりすると、行き場を失った涙が目から溢れ出てしまいます。

犬は人間のように涙を拭うことができず、溢れた涙が目の周りの毛に絡みつくことで、常に湿った状態が続きます。これが涙やけを引き起こす直接のメカニズムです。

涙が溢れる原因には、後述する鼻涙管閉塞や逆さまつげなどがあり、特定の犬種がなりやすい傾向にあります。




2.原因

涙やけの主な原因


犬の涙やけは、溢れ出た涙が目の周りに溜まることで起こります。涙が過剰に分泌されたり、正常に排出されなかったりする原因は多岐にわたります。

ここでは、考えられる原因を詳しく羅列しながら解説します。


①鼻涙管が詰まっている(鼻涙管閉塞)

涙やけの最も一般的な原因の一つが「鼻涙管閉塞」です。

これは、涙を鼻へ排出する鼻涙管が、先天的に細い、あるいは老廃物や炎症によって詰まってしまう状態を指します。涙の通り道が塞がれるため、涙は目から溢れるしかありません。

特に、トイ・プードルやマルチーズ、チワワといった小型犬は、生まれつき鼻涙管が狭かったり、曲がっていたりすることが多く、鼻涙管閉塞を起こしやすい犬種です。

症状がひどい場合は皮膚炎に発展することもあるため、日頃からの観察が重要になります。


②ゴミや抜け毛が目に入る

人間と同様に、目にゴミやホコリ、抜け毛などの「異物」が入ると、それを洗い流そうとして涙が大量に分泌されます。特に、被毛が生え変わる換毛期には、自身の抜け毛が目に入りやすく、涙やけの一因となることがあります。

また、室内のタバコの煙やアロマなども、犬の目には刺激となり、涙の量を増やす原因になり得ます。


③逆さまつげ

まつげが内側に向かって生え、眼球の表面を常に刺激する「逆さまつげ」も涙やけの原因です。持続的な刺激によって涙が過剰に分泌されます。

トイ・プードル、ブルドッグ、パグ、シーズーなどの犬種は、顔の構造上、逆さまつげになりやすい傾向があります。


④体内の水分不足

意外に思われるかもしれませんが、体内の水分不足も涙やけに関係します。水分が不足すると尿の排出量が減り、体内の老廃物を汗や涙として排出しようとする働きが起こります。このとき排出される涙は成分が濃く、変色しやすいとされています。

愛犬のおしっこの色が濃い黄色である場合は、水分不足のサインかもしれません。特に夏場は熱中症のリスクも高まるため、いつでも新鮮な水が飲める環境を整えましょう。


⑤花粉症・食物アレルギーの場合

アレルギー反応によって結膜炎や鼻炎が引き起こされると、涙の分泌量が増えたり、鼻涙管が腫れて詰まったりして、涙やけを発症することがあります。アレルギーの原因は、花粉やハウスダスト、ノミ・ダニ、そして特定の食べ物など様々です。

目元だけでなく、体を痒がる、フケが増えるといった症状が見られる場合は、食物アレルギーの可能性も考えられます。

アレルギーが疑われる場合は、動物病院での検査が必要です。


⑥穀物アレルギー

犬はもともと肉食に近い動物(肉食寄りの雑食動物)であり、穀物に含まれる植物性タンパク質の消化が得意ではありません。消化しきれなかった成分が体内に蓄積し、アレルギー反応を引き起こすことがあります。アレルギー症状として、皮膚の赤みやかゆみ、フケ、下痢、そして涙やけなどが現れます。

近年では、穀物を使用しない「グレインフリー」のドッグフードも増えています。価格は高めですが、愛犬の健康を考えると有力な選択肢です。


⑦牛肉・鶏肉アレルギー

ドッグフードの主原料として一般的な牛肉や鶏肉も、アレルギーの原因となることがあります。これらの主原料が体に合わない場合は、比較的アレルギーを起こしにくいとされるラム肉(子羊肉)や魚肉を主原料としたフードへの切り替えを検討してみましょう。


⑧排泄環境のトラブル(老廃物の蓄積)

消化・吸収がうまくいかず、体内に老廃物が溜まっている状態も涙やけの原因となります。老廃物は便や尿として排出されますが、排出しきれない分が涙や汗、皮脂などに混じって体外に出ようとします。この老廃物を含んだ涙が、涙やけを悪化させることがあります。


⑨涙腺、涙管の器官自体の問題

病気やアレルギーではなく、生まれつき涙を分泌する涙腺や、排出する涙管の形状に問題があるケースです。この場合、涙が物理的に溢れやすいため、涙やけが起こりやすくなります。根本的な解決には外科的な処置が必要になることもあります。

ワンポイントアドバイス
涙やけの原因は多岐にわたります。病的な問題が隠れている場合は動物病院での適切な処置が必要です。一方で、食事や生活環境が原因となっていることも少なくありません。まずは愛犬の涙やけの原因が何であるかを正しく理解し、改善点を見つけることが大切です。


3.対策

慢性的な涙やけの多くは、体質や食事が関係しています。

ご家庭でできる涙やけの対策法は、主に以下の3つのアプローチです。


愛犬の涙やけ対策法


体内の老廃物を溜めない(食事の見直し)

涙やけ対策の基本は、体の中に不要な老廃物を溜め込まないことです。

老廃物の主な原因は、消化しきれなかったドッグフードの成分、特に質の低い原材料や人工添加物です。

日本では「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」(ペットフード安全法)が施行されていますが、人間用の食品ほど厳しい品質管理基準が設けられているわけではありません

愛犬の健康のために、飼い主さんが責任をもってフードを選ぶ必要があります。


※以下にフードを選ぶ際に見るポイントを3つまとめましたので、参考にしてみてください!

ポイント❶「良質な動物性タンパク質」が主原料

犬の体に適した、消化吸収率の高い「動物性タンパク質」が主原料のフードを選びましょう。植物性タンパク質は犬にとって消化しにくく、体内で老廃物となりやすい傾向があります。原材料表記の最初に肉や魚が記載されているかを確認してください。


ポイント❷「人工添加物不使用」

保存料、着色料、香料などの人工添加物は、犬の体内で消化されにくく、蓄積されることで涙やけだけでなく様々な病気を引き起こすリスクとなります。

「無添加」や「人工添加物不使用」と明記されたフードが理想です。


ポイント❸「値段だけで選ばない」

安価なドッグフードは、コストを抑えるために原価の安い植物性タンパク質(トウモロコシや小麦など)を多く使用している傾向があります。

良質な動物性タンパク質を主原料とするプレミアムドッグフードは高価になりがちですが、それは愛犬の健康を考えた結果です。

長期的な健康維持や将来の医療費を考え、価格だけでなく成分を重視して選びましょう。



体の消化・吸収・排泄リズムを整える

涙やけ対策には、食べたものをしっかり消化・吸収し、不要なものをきちんと排泄できる体作りが不可欠です。つまり「消化に良いフード」を選ぶことが重要になります。

・人工添加物が含まれていない
・穀物不使用(グレインフリー)または使用量が少ない
・良質なタンパク質が主原料である

これらの条件を満たすフードは、犬の消化器官への負担が少なく、老廃物が溜まりにくい体質へと導きます。

また、フードの粒の大きさも大切です。特に小型犬の場合、粒が大きすぎるとよく噛まずに飲み込んでしまい、消化不良の原因になります。

愛犬の口の大きさに合った、噛み砕きやすい形状のフードを選んであげましょう。



目の下の症状を除去する(外側からのケア)

涙やけによる目の下の変色は、一度ついてしまうとなかなか消えません。

食事改善などで体質を内側から変えていくと同時に、外側からのケアで症状を和らげ、清潔に保つことも大切です。

涙やけ専用のローション(化粧水)や拭き取りシートを使い、優しく拭き取ってあげましょう。皮膚が弱い子には、刺激の少ないローションタイプがおすすめです。被毛のケアにもなり、一石二鳥です。

また、症状が悪化する前の初期段階で、涙をこまめに拭き取ってあげるだけでも、涙やけの予防に繋がります。

ワンポイントアドバイス

対策方法は様々ですが、まずは動物病院で相談し、愛犬の現在の状態を正確に把握することが第一歩です。その上で、食事療法や日々のケアなど、その子に合った方法を組み合わせていく必要があります。



4.家庭でできる4つの予防策

涙やけは一度なってしまうと改善に時間がかかるため、日頃からの予防が非常に重要です。ご家庭でできる予防策を4つご紹介します。


①目の周りのケアを徹底する

涙やけ予防の基本は、目の周りを常に清潔で乾いた状態に保つことです。

まず、変色してしまった毛は、可能であればカットしましょう。目にハサミが入らないよう、二人一組で行うか、トリミングサロンでお願いするのが安全です。

次に、涙や汚れを優しく拭き取ります。涙やけ専用のローションや、刺激の少ないホウ酸水をコットンやガーゼに含ませて拭くのがおすすめです。ホウ酸水は殺菌作用があり、目の中のゴミを洗い流すのにも使えます。


②ストレスを緩和する

犬は非常に繊細な動物で、環境の変化や家族の雰囲気などからストレスを感じることがあります。

精神的なストレスが自律神経を乱し、涙の分泌に影響を与えることもあります。運動不足や騒音などもストレスの原因になります。

愛犬がリラックスできる静かな休息場所を確保し、普段から一緒に遊ぶ時間を作るなど、十分なコミュニケーションをとってストレスを発散させてあげましょう。


③生活環境を清潔に整える

ハウスダストや花粉はアレルギーの原因となり、鼻づまりや結膜炎を引き起こし、結果として涙やけに繋がることがあります。これらを室内に溜めない工夫が大切です。

ハウスダストや花粉は夜間に床に落ちるため、朝一番にフローリングワイパーで拭き掃除をするのが効果的です。

また、空気清浄機の活用や、ケージ・ベッド周りのこまめな掃除も、アレルゲンを減らすのに役立ちます。


④食事内容に気をつける

前述の対策法でも述べましたが、食事は涙やけ予防の要です。老廃物が溜まりやすいフードは避けましょう。

上記のようなフードは消化吸収が悪く、涙やけだけでなく他の病気の引き金になる可能性もあります。アレルギーのリスクが低い、高品質なフードを選ぶことが、涙やけの根本的な予防に繋がります。

ワンポイントアドバイス

重症化する前に、ご自宅でのケアや環境整備で涙やけを予防することは十分に可能です。様々なケア用品や予防法がありますが、何が愛犬にとって効果的なのかを見極めながら、根気強く対処していくことが改善への近道です。



5.それでも涙やけが治らない時には病院へ

「フードを変えても改善しない」「日に日にひどくなっている気がする」「目を痛そうにしている」など、セルフケアを試しても涙やけが治らない場合は、病気が隠れている可能性があります。躊躇せずに動物病院を受診しましょう。


特に、以下のようなサインが見られたら、早めに獣医師に相談してください。

これらは、治療が必要な病気のサインかもしれません。動物病院では、涙やけの原因を特定するための検査や治療が行われます。


・フローレステスト

鼻涙管が正常に機能しているかを確認する検査です。フルオルセインという無害な染色液を目に垂らし、数分後に鼻から液が出てくれば開通、出てこなければ閉塞が疑われます。


・涙管洗浄

鼻涙管が詰まっている場合、全身麻酔下で細い管を挿入し、生理食塩水で管内を洗浄する処置です。再発する可能性もあります。


・逆さまつげの処置

逆さまつげが原因の場合、まつげを抜く処置が行われます。ただし、まつげは再生するため、定期的な処置が必要です。


・眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)の手術

まぶた自体が内側にめくれてしまい、まつげが眼球を刺激している「眼瞼内反症」が原因の場合、外科手術による治療が必要となります。



6.アレルギーは、原因別にフードを慎重に選ぶことが大切!

食物アレルギーが涙やけの原因である場合、まずはアレルゲン(アレルギーの原因物質)を特定することが最も重要です。

動物病院でアレルギー検査を受け、原因となる食材を突き止めましょう。

その上で、その食材が含まれていないドッグフードを選ぶ必要があります。

動物性タンパク質は犬にとって不可欠な栄養素ですが、アレルギーが出た場合は、ラムや魚など、これまで食べたことのないアレルギーリスクの低いタンパク源に切り替えるのがおすすめです。

また、新しいフードが愛犬に合っているかどうかは「うんち」の状態と頻度でも判断できます。適度な硬さで、拾い上げた時に形が崩れない健康的なうんちが出ており、また1日あたりの回数が3回以下(子犬の場合5回以上することもある)であれば、そのフードは愛犬の体に合っていると判断できます。

ドッグフードを選ぶ際は、原材料だけでなく、愛犬の体調や便の状態をよく観察しながら、最適なものを見つけてあげてください。

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